未来の外壁点検方法が実現!ドローンによる赤外線外壁調査

この記事では、ドローンを使った、安価で高所リスクの無い外壁調査の秘訣を解説します。

これまでの外壁点検方法の課題

現代の建物における外壁点検方法は、主に職人が高所で目視と打診を行うことで実施されてきました。この方法は一見すると確実性が高いように思われますが、実際にはいくつかの問題点が存在します。

高所作業によるコスト

高所作業を行うためには、足場を組む必要があり、調査対象の建物が大きくなればなるほど時間と足場設置の費用が嵩むこととなります。

また、目視は建物の周囲から双眼鏡などで実施し、その後に足場を使い、至近距離で直接目視を行います。この目視は職人の経験と技術によるところが大きく、人によっては隠れた微小な亀裂や内部の劣化を見落とす場合があります。

落下リスクや職人への負担

高所作業は職人にとって物理的および心理的な負担が大きく、落下事故などのリスクが常に付きまといます。そのため、安全策として足場の設置や安全装備の利用が必須となり、その分の設備費用や人件費が追加されます。

ドローン技術がもたらす革新

こうした課題を克服するために、ドローンと赤外線技術を組み合わせた新しい外壁点検方法が注目されています。これにより、高所作業のリスクやコストを大幅に削減できると期待されています。

ドローンの機能と、注目されている理由を詳しく解説します。

ドローンの基本原理と機能

ドローンは法律上、無人航空機と呼ばれており、操縦者が地上からリモコンを使って飛行させます。ドローンにはGPSやジャイロセンサーが搭載され、精密にコントロールが可能なため、ドローンは安定して飛行できます。更に、狭い場所や高所での詳細な観察・撮影も可能です。

特に、近年の技術進化により、事前にプログラムしたルートでの撮影、3D画像や赤外線の撮影も可能になり、崩落した城壁の工事測量や人が入れない危険な場所での映像撮影など、多種多様な分野での応用が広がっています。

外壁点検におけるドローンの利点

ドローンの赤外線撮影機能を使うと、外壁の温度差を正確に測定することができるので、効率よく、しかも安全に外壁点検が行えます。

外壁が劣化・剥離している部分は、建物内部とのすき間ができてしまい、そこに空気が入るので温度差が生まれます。赤外線撮影では、その温度差を見つけて、外壁の劣化部分をチェックします。

ドローンは地上から操縦するために足場や職人の手配が必要なく、近距離で赤外線映像・通常映像の両方を撮影できるので短時間で点検が完了します。そのため、ドローンを使うと外壁点検のコスト・リスクの両方を削減することができます。

しかも、全て画像として残り、建物のオーナー様もご自身の目で確認ができるため、後々の修復工事も安心して依頼できるでしょう。