外壁の大規模修繕工事とは

外壁タイルの浮き・剥離、塗装の劣化等を放置すると、外壁の美観を損なうだけではなく、雨水の侵入や構造体の劣化進行を招きます。これらの事態を防ぎ、外壁の安全性や美観を守るために定期的に行われるのが外壁の大規模修繕工事です。今回のブログでは、この大規模修繕工事について記載をしていこうと思います。

外壁の大規模修繕工事で実施すること

外壁の大規模修繕工事の工事内容には、具体的には躯体のひび割れ補修、タイル貼替、塗装の塗替え、サッシ廻り・外壁継ぎ目部分のシーリングの打換え等、多岐に渡る項目があります。これらの工事は部分的なものであれば仮設足場無しで実施するパターンも無いわけではありませんが、通常は工事範囲が広範囲に渡るため、仮設足場を使用して行う事が一般的です。
なお外壁ではありませんが、屋上防水・バルコニーの防水や手摺の鉄部塗装等の外壁に付属する範囲についても、大規模修繕工事で同時に修繕を行う事が多い傾向にあります。これは外壁と同じく、時間経過とともに劣化が進行するとともに、仮設足場があった方が経済的・効率的に修繕を実施する事が可能なためです。

外壁の大規模修繕工事の実施周期

外壁の大規模修繕工事の実施時期には、一定の実施周期があります。中長期的な目で見れば概ね12~13年前後で1回のタイミングで実施しているパターンが大半ですが、実際の工事時期を確定する際は現状の劣化状況を確認しながら決めていく事になります。したがって、劣化状況を確認する調査の品質が非常に重要となってきます。

大規模修繕工事実施時期を確定するための調査

大規模修繕工事の具体的な実施時期を決めるには、建物の現状の正確な劣化状態を把握する事が必要になります。そのために実施されるのが外壁劣化状態の詳細調査です。タイルの浮き・剥離、躯体のひび割れ、塗装の劣化状態などを詳細に調査し、大規模修繕工事の積算資料として使用します。
積算資料として使用するデータを得るための調査業務において、最近活用事例が増加しているのがドローンによる調査です。地上や共用部等から外壁の状態を直接確認できる場合はドローンを使用する必要はありませんが、共用部から見えない範囲や専有部からしか視認できない範囲については、ドローンの有用性が非常に高い範囲だと言えます。ドローンに搭載できるカメラの性能も年々向上していますので、調査品質の向上が年々図れてきている状況です。
ドローンによる調査は建築基準法12条の全面打診調査においても有効ですが、実際の工事を行うための調査時にも活用事例が増加してきています。ドローンによる調査について不明点等があれば、是非我々ドローン赤外線外壁診断センターへお問い合わせください。